2025.02.14
韓国の出版社BOOK21さんから、『愛と差別と友情とLGBTQ+』が翻訳出版されます。おそらく2月末に(書誌情報がまだ確認できない)。2022年6月に、日本ユニ・エージェンシーから翻訳オファーのメールをもらってから約2年半。さぞかし翻訳含めた編集作業が大変だったのでしょう、契約締切を2回すっとばして、やっと刊行のお知らせです。500ページを超える大ボリュームのカバーなしハードカバーのようで、とても愛らしいデザインになっています。
こちらは、韓国版のキャッチコピーというのでしょうか。熱を感じます。
無知の中に残された繋がった存在たちが
作り上げてきた現代クィアの歴史
「オカマ」と「ホモ」「ゲイ」が混在していた日本社会に
30年余り米国LGBTQ+のニュースを伝えてきた
性的少数者ジャーナリストの記録「もうそんな時代じゃない」 LGBTQ+コミュニティを支持する多くの人々が簡単に吐き出す言葉だ。 しかし、この言葉が我々社会に定着するまでの脈絡をまともに理解できなければ、これはもっともらしい進歩の仮面をかぶったまま、我々社会の情報空白に対する責任を回避する注文に過ぎない。
この本は伝説的なバンドクイーン(Queen)のボーカル・フレディ·マーキュリーの話から始まり、エイズの時代を過ぎ、存在を否定された人々が立ち上がった政治的瞬間、そして「政治的正しさ」に対する反発が激しい今日までを振り返る。その旅の終わりに、私たちは真の「友情と連帯」という希望を発見することになるだろう。
“クィアが民主主義を育てる! 異性愛者とシスジェンダーはおとなしくついて来い。”
2024年12月、応援棒広場に登場したこのピケットは、私たちが一緒に作ってきた歴史に対する正確な陳述だ。 米国クィア運動の文化政治史を綴るこの本を追っていけば、いつの間にかあなたもこのクィアな民主主義プロジェクトの真ん中に立つことになるだろう。
— ソン·ヒジョン文化評論家、慶熙大学比較文化研究所・学術研究教授古くから願っていた本だ。 アメリカを経ずにクィア文化とエイズについて語れないこの時代に、その歴史を非西欧人の観点で読み解釈した著作物に対する渇望が常にあった。 著者が近い国の日本人であることも2倍の長所だ。
— ハンチェユン 性的少数者人権活動家、雨降った後の虹・財団常任理事
ただ……2025年の現在、本書で描かれている「DEI(多様性・平等性・包摂性)なアメリカの姿」が、大きく変容しようとしています。トップの号令により、さまざまな団体や企業から多様性が失われつつある。「多様性」とは主義主張やマーケティングの一環なのでしょうか。そんなわけありません。「マイノリティの問題はマジョリティの問題」と本書著者の北丸雄二さんは言います。あなた(わたし)の問題なんだよ。まわりまわって自分が苦しくなるんだよ。この波は遅かれ早かれ日本にも到達し、同じような動きが起こるでしょう(すでに起きているか)。「ふざんけんじゃねえ!」と言い続けなければなりません。