『愛と差別と友情とLGBTQ+』が、TVドラマ「日本一の最低男」第二話に使用されました。

2025.01.16

1月16日(木)に放送された、香取慎吾さん主演のフジテレビのテレビドラマ「日本一の最低男 ※私の家族はニセモノだった第2話にて、『愛と差別と友情とLGBTQ+』が小道具として使用されました。

性的マイノリティの息子からカミングアウトを受けた父親が、理解するために読んだ本として使用したいと制作会社からオファーを受けました。フジテレビはジャニーズ問題に対して誠実とは言えない対応をとってきたため躊躇しましたが、事前に台本を読ませてもらい、プロデューサーとやりとりをし、少なくとも現場は誠実であると感じてOKを出しました。このドラマは、各話でさまざまな社会問題を扱うチャレンジングな肝いり企画のようですが、現在のフジテレビの状況を見るに(これを書いているのは2月7日)、組織上層部と現場との乖離に既視感がありました。組織は死に物狂いで存在を守ろうとします。そんな体質に嫌気がさして、独立したことを思い出しました(以前、ここに書きました)。フジテレビのゴタゴタにより、このドラマ制作現場の方々も相当疲弊しているでしょう。

テレビがない生活をずいぶんと長く過ごしてきたため、テレビドラマを見たのは(大袈裟ではなく)何十年ぶりでした。著者の北丸雄二さんも指摘をしていましたが、なんていうか、紙芝居を見ているような、連続性のないかなり大雑把なつくりに感じました。さらに、スポンサー/メーカーが多数協力しているようで(俳優の衣装、小道具など)、相当がんじがらめなのだろうとも推察できました。自分の考える「ものづくり」とはかけ離れていますが、これも経験だなと、思ったのでした。